遡ること数ヶ月前、一月末日、テスト前日の夜。
冷蔵庫の中から発見した紙粘土を一生懸命こね始めてから、何を作ろうかと考える。参考資料を探そうにも手は既に紙粘土でまっちろ。ちっさなロプロプの胸像なぞを作ろうと試みるも、矢張り細かな細工を要するものは難しい。えーとえーとえーとえーと後で捨てるようなものは作りたくないぞどうしようどうしようどうしようつーか何やってんだこんな時期のこんな時間にえーとえーとそれよりこれなんとか、整形が簡単で、資料が今の状態でもあって、グロテスクで楽しいオブジェ、ええと、
紙粘土をこねつつ部屋の中をうろうろうろうろ歩き回り、しばらくの後。

笑いが止まらない。
莫迦すぎて。
数日後。

爪が出来ました。
ネイルチップをカット&マニキュアで着色。指を作る時点で用意しておけなかったので、後で合体させるのが大変だった。
此処から先は実家に帰省して、深夜にもくもくと製作。何度ひとりソファの上で爆笑したことか。

着色。肌の色を作るのが一番難しかった。
親指の骨も削り出しました。

断面に細工をして、肉の部分を血色に着色。薄めの血色が骨の部分に付着すると、リンパ液ぽくてすごく良い感じ。結局無くなったけどね。
そして、つるつるすぎるテクスチュアをなんとかするために皮膚を製作。あまりらしくはならなかったけど、やったのとそのままのとでは全然違う。

爪を突っ込んだときのひび割れや、皮膚が皺になりすぎたところへ血色を注して、傷口に加工。 これがすっっっっごいたのしかった。

中指の断面。これが気に入ったので、他の指もこれに倣って加工することに。

切断面の肉の部分にニスを塗って艶出し。

いてててててて。

ツメの横にも、血色の部分にのみツヤを。

お気に入りの中指。当初からの断面といい、断面近くに出来た破れかけの皮膚といい、試行錯誤の着色とウェザリング(汚し)で腐りかけっぽくなった色といい、一番好き。

親指。切断面がわざとらしい……。

全部指。

血色絵の具の残りと中指。

比較。

中指と断面、ふたたび。
Monty Python's Flying Circusの吹き替え復活DVDボックスが届く、という連絡が来たとき

「あ、拇印でもよろしいですか?」
ってやりたくて仕方なかった。
はいっ、長々ご覧いただきどうもありがとうございました!
グロテスクで不謹慎な嘘を嘘とも断らず日常的に漏出させる公害蛇を本年度もどうぞよろしく、お願いしません。するかって。来るもの拒まず去るもの追わず。
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